音質:45
拡張性:50
入荷数が少ないようで、ネットを探してもレビューが見当たりませんでしたので、今更ながらレビューしたいと思います。私が持っているのは18thEditionではなく通常版なので、実際の音の印象は下記から少し違うかもしれません。
【デザイン】
シンプルな黒一色で、触るとざらざらとした石のような質感があります。値段以上の高級感があると思います。
【音質】
きわめてモニターライクです。同価格帯だと随一の解像度だと思います。下手にヘッドホンジャックなどをつけずdac機能に特化しているだけあり、競合製品より1ランク上の音を出してくれる機器です。ぜひお気に入りのパワーアンプと組み合わせて楽しんでみてください。私は真空管アンプと組み合わせて使っています。
音についてイメージを共有しておくと、色付けせずにそのまま音を出すという感じ。この特性は5万以下という価格帯だと稀有だと思います。
5万以下で据え置きのdacというと、選択肢としては以下が上がると思います。
・ifi zen dac
・ifi micro IDSD black label(中古のみですが)
・denon da310
・marantz HD-dac1(これも中古価格なら、ということですが)
→これらの機種の共通点は、いずれもdacとヘッドホンアンプの複合機であること、そしてそれゆえに、メーカー独自の音に良くも悪くもまとめてしまう傾向があるという点です。この傾向は、私のように真空管アンプで好みの味付けをしたいと思っている人や、自分の惚れ込んだヘッドホンの音を純粋に堪能したいという人にとっては、ともすれば邪魔になるものです。アンプはあくまでモニターライクに解像して純度高めの音を出力してくれればよく、あとは自分の好きなヘッドホンで色付けさせてほしい、なんて人はaune audio X8一択になると思います。
もう少し上記の具体例を説明してみましょう。
ifiは、多かれ少なかれifi独自の音にまとめあげる傾向があります。バーブラウンのチップを使っているからでしょうか。ボーカルや弦楽器の押し出しを強くしたり、高音の響きを付与したりなど、解像度が高いながらも音楽的に魅力的になるようにまとめている印象です。
対して、denonにもやはり独自の音の色味があります。私の印象としては、ややクール、低音がどっしりと構えて分厚い土台を構えたうえで、極めてクリーンな高音が空間を広く描写するという音像です。(私にとっては低音が少々強すぎて受け付けませんでした)
最後に、marantzはやはりクラシック音楽に定評がある通りで、オーケストラの演奏を気持ちよく(少しだけ暖色に)色付けしてキラキラさせてくれる印象を持ちました。
→いずれにしても、やはりメーカーの求める音に向けて脚色をしているという印象を拭えません。こうした色付けがうまくヘッドホンやパワーアンプとかみ合えばいいのですが、いかんせん相性の問題を回避できません。
この点、aune audio…