高音の質:40
中音の質:40
低音の質:45
細やかさ:40
迫力:45
音場:45
遮音性:40
音漏耐性:30
普通、3000円のイヤホンと聞いたらチャチめの紙箱に入っているのを想像するでしょう?
ところがこいつときたらしっかりと大きめのプラケースに収納されてるんですよ。工作精度の高いステンレスの筐体と相まって、万円超えと言われても全く違和感のない立派な姿です。
音の方も、もちろんそれに違わない性能です。
箱出し直後は高域のシャリつきがやや気になるものの、セミオープン構造による抜け感の良さやクリアで見通しが良く広い音場があり、正直10倍近い価格帯の製品とも渡り合えるんじゃないかと思ったほどです。
その後エージングを進めたところシャリつきはなくなり、さらに抜けとクリアさが増した煌めく音質となり、迫力満点の低域も加わった素晴らしい状態になりました。
クラシックやジャズといった生演奏系よりもハウス・トランス等の電子系に向いたクールでソリッドな印象の音だと思います。
9.2mmという(13mmとかある中では)やや小さめなダイナミック一発にも関わらず、多ドラのハイブリッド機にも全く引けを取らない圧巻の空間表現力があります。
むろん超ハイエンド機などには比べるべくもないですが、そもそもこれ3000円ですからね?
全く前情報のない人に聞かせたら絶対信じないであろう音質ですよ。
コスパおばけメーカーであるFiioの真骨頂といったところでしょうか。
前のレビュアーの方がイヤーピースに言及されていたので私も試してみました。
普段私はラディウスのディープマウントイヤーピースのMサイズを愛用してるんですが、Lサイズに変えたところ遮音性が上がったせいか静寂と出音の差がよりクッキリとなり解像度が上がった感じがします。
このイヤホンはハウジングが小さく耳の奥まで挿入しづらい形状ですので、やはり嵩高で大きめのイヤーピースにした方がしっかりと保持できるようです。
あと、セミオープン構造ではありますが音楽を流していれば周囲の雑音はほとんど聞こえない程度の遮音性があります。逆に外部に対しては結構音漏れしているはずですので、公共の場所で使うには注意が必要だと思います。