高音の質:45
中音の質:45
低音の質:50
細やかさ:50
迫力:50
音場:40
遮音性:30
音漏耐性:30
はじめてのintime製品です。
あまりにも周囲でintime製品の評価が高いので興味を持ちました。
50時間ほどエージングしての感想です。
※箱出しですぐ聞くと若干ギクシャクした音がするので注意です!
正直言ってクセのあるイヤホンです。
最初に驚くのは地鳴りのような低音、おもわず「うぉっ!」と声を上げるほどキます。
ただズムズムとだらしなく鳴るのではなく、非常にキレが良くて気持ちの良い重低音。
小型のスピーカーに良質なサブウーファーを追加したかのようにダンっ!ダンっ!と鼓膜を震わせてきます。
このキレの良い低音はこのイヤホンの最大のアピールポイントかもしれません。
得てして「重低音イヤホン」は他の帯域が犠牲になりがちなのですが、驚いたのはボーカル等の中域もきれいに鳴る事。
高音も耳に刺さるギリギリの派手やかさをもってキラキラと楽曲に華を添えてくれます。
とにかくキレがよく「音の鳴りだしのスピードが速い」という表現が合うかもしれません。
かといって音に余韻がないわけではなく、余韻は余韻でキレよく鳴らしてくれるから不思議です。
どの帯域もスムーズにつながっていて、それでいてキッチリと主張をしてくれます。
こんなにクセが強いのにダイナミックレンジが狭い感じはなく、クラシックを鳴らしても面白い音になります。
音場は若干狭く、左右の広がりを低音にフタをされているような感じになります。
縦方向はそれなりの広さをもって鳴ってくれるので、気持ちの悪さはありません。。
フラットとは程遠い味付けですが、聴いていて気分を一段上げてくれるような味付けです。
週明け月曜日の憂鬱な出勤時にはいいイヤホンかもしれません。
良くない点もいくつかあります。
まずはケーブルが安っぽく、クセが取れない上にやたらとあちこちに引っ掛かります。
内部の線材は良いようなのですが、見てくれと使い勝手は3千円のイヤホンといい勝負です。
最初に見たときはタッチノイズが心配になりましたが、そちらは杞憂に終わりました。
次に左右の区別がつきにくい所で、LRの刻印があるのですがコレがものすごく見難い。
光にかざしてアレコレやってやっと解るくらいの感じです。
一度解ってしまえば本体に大きな切り欠きがあるのでそれで判別できるようになるのですが、
刻印を入れるのであればもっとはっきりしたものにすればよいし、目立つのが嫌なら他の方法をとるべきでした。
総括としては、最初の一本には到底おススメできませんが、メインのイヤホンを持っている方であれば
「こういうのもアリ!」で1本持っていても損しないでしょう。
聴きなれた曲が別の表情を見せてくれます。