スティック型やドングルDACに比べるとサイズは大きめですが、バッテリーを内蔵してスマホの電池減りの心配がないですし、それでいてFiiO Q3やiFiのhip-dacよりも随分コンパクトです。

DSDはネイティブで、MQAも対応し、出力は4.4mmバランスも装備するなど死角のないポータブルDACアンプだと思います。

何と言ってもパワーが凄いです。

３段階調整のゲインローでもかなりの音量が出せます。

ゲインローでこれなので、（持っていないのでわかりませんが）多分ハイインピーダンスの鳴らしにくいヘッドホンなどでも余裕で音量取れると思います。

音質は正にザ・パワー！と言った印象で、元気の良いサウンドです。

低域は特にブースト機能はありませんが十分モリモリ出ますし、高域も綺麗に鳴ります。

そして中域はヴォーカルがグッと前に出てきて気持ちよく聴けます。

音場も結構広く、空間、空気感の表現も長けていると思います。

更に4.4mmバランスで聴くと、全体に厚みが出て、音場は一層広がり、中高域の伸びやかさやツヤ感も増します。

ヴォーカルもグッと前に出てきて生々しさが増してより気持ち良さを感じます。

ハイレゾ音源でこの音なので、まだ試せてませんがDSDやMQAはきっと凄いだろうなと想像しています。

正直Q3やhip-dacよりかなり安価＆コンパクトでこのパフォーマンスは驚愕です。

残念なのは、筐体デザイン自体は悪くないですが、少し作りがチープな感じがあり、電源やゲイン調整のスイッチの動きが安っぽくて心もとないです。

また、音量調節がUP、DOWNのスイッチ式で、一段上げ下げした時の音量の変化量が大きめなので、その間の音量が欲しくなります。

できればダイヤル式の様な無段階調整が出来ればなと、そこはかなり残念で惜しまれるポイントです。

とは言えこの価格とサイズで、メジャーなFiiOやiFi製品に負けずとも劣らない性能を持っているので、もっと認知されても良い名機だと思います。

ちなみに、コンパクトながらUSB-Cが充電用と通信用と２つ装備されているので、内蔵バッテリーが無くなった場合も、モバイルバッテリーで充電しながらスマホと接続して音楽を聴けるのも何気に痒いところに手が届くありがたく便利な仕様になっているなと思います。

繰り返しますが、1万円代前半でコレは凄いと思います。