高音の質:40
中音の質:40
低音の質:40
細やかさ:40
迫力:30
音場:50
遮音性:10
音漏耐性:50
発売と同時に購入し、しばらく使用した感想を述べたいと思います。
おおよその感想はアラチャン氏と似たものでして、それ以外で感じたことを簡単に。
まずこの機種で音楽を聞くと2,3m離れたところに設置したブックシェルフスピーカーで聞くような感覚があります。
井上陽水の積み荷のない船を聞いてみるとさすがにフロアスタンディング型スピーカーのような重低音は出ませんが、低音の張り出しや存在感や締りはバッチリでして、これが返ってダンサブルな音楽の聴き心地を良い方向に運んでいますね。
マイケル・ジャクソン、ザ・ウィークエンド、メリッサ・モリナロ、ファレル・ウィリアムス、ジェニファー・ロペスなど聞きましたがどれもノリ良く聞くことができました。
ドラクエ7の3DS版を聞いてみると都響の奏でるBGMがこんな小さな機械から出ている音なのかと思わせる雄大な鳴り、集中して聞いてみても音色の変化など細やかな部分も聞き取れ、ベイヤーダイナミックの音作りの上手さを実感します。
この種のイヤホンに1周遅れで参戦してきた形ですが、逆に自信があるからこそこうして堂々と参戦してきたのだなと説得力十分の音質です。
さて、このイヤホンにはIP54の認証があるようで少々の防水効果があるならばと浴場にて使用するという暴挙も試しました。
結論から申し上げますと浴場のような密閉空間で聞くと最も良い音質で聞くことが出来ました。
浴場でこのイヤホンを装着して咳をしたり、ファンに近づくと何も付けていない状態とだいぶ聞こえ方が違うことに気づきます。このイヤホンの形状も音質に大きく関係しているのでしょう。
もちろんこんな場所での使用はオススメしませんが、この浴場の音質を最高と位置づけた場合、浴場>静かな自室>リビング>台所>店舗>屋外、この順で音質が低下していきます。
雑音の多さ、空間の広さによる音楽情報の拡散のしやすさが増すごとに音質が低下するという当たり前の結果ですね。
ボリュームを大きく上げても音が乱れるようなこともなく、しっかりした作りだなと思わされます。
難点としてはタッチ操作部分がとても敏感で少し触れただけでも動作するので、ここに触れないような扱いに慣れる必要があります。
音楽を流しながらでも外音の聞こえやすさはバッチリで、スーパーの店内で店員とやり取りできますし、屋外では車や風の音もよく聞こえて危険な目に遭うことはありませんでした。
店内で近くの人に音漏れを聞いてみても全く聞こえないとのことで音漏れもしにくいようです。
安くはないお値段ですが大きな欠点もなく、場所を選ばずベイヤーサウンドをながら聞きできる希少なアイテムとして無二の存在感があるのではないでしょうか。
ベイヤーダイナミックファンにはもちろん、ソニーやゼンハイザーを普段使っていて少し毛色の違うサウンドを味わいたくなったというような方にもオススメしたい逸品です。