WH-1000Xシリーズはこれまでのワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンの常識を覆す代物ですが,サイレントホワイトモデルはデザインでもさらに果敢に攻めたなと思いました。
ハウジング全体が継ぎ目の目立たないため,白がさらに統一感のあるデザインを際立たせています。
◎音質全体
フラットな音質で高音〜低音全域をバランスよく鳴らします。前作M3の音質もバツグンでしたが、M4ではDSEE EXTREME(DE)機能によって高音の解像度がよりクリアになったと実感できます。
対して低音は控えめになりました。といっても量感の圧倒度は変わらず、むしろ高音のクオリティがDE機能のおかげで向上して、相対的に低音が控えめになったという印象です。解像度の高い低音域はそのままに高音域の音質を向上させたといった感じで、音域全体がフラットにバランス良くまとまっています。
◎遮音性
ノイズキャンセリング(NC)機能ではこの1000Xシリーズの右に出るものはないと思います。今回のM4では前作M3に比べて周囲の話し声へのNCの効き具合が向上した印象です。NC特有のこもった圧迫感もなく、さらに音楽そのものを純粋に楽しめる環境に磨きをかけています。
DE機能が音源が持つ本来の“ポテンシャル”を最大限引き立て,NC機能が音楽再生にベストな環境を整えて,聴き心地の良い自然な音質を楽しめます。ワイヤレスではこの上ないパフォーマンスを発揮します。
◎細やかさ・迫力・音場
DE機能が高音域を中心に解像度をよりクリアにしているため細やかさは前作M3よりもさらにアップしている印象です。シリーズ代名詞のNC機能も優れているため、今までのM3でも十分に音場は広かったですが、さらに広い空間をフル活用して響きます。今までの量感溢れる迫力に細やかさと音場の相乗効果で、ダイナミックさに加えて繊細さも持ち合わせるようになったと思います。
◎まとめ
M3の完成度も抜きん出ていましたが、M4は現状に妥協せずに今ある技術をすべて注ぎ込むというSONYの強い意志を感じさせてくれます。
ユーザーもM3が登場した際には最高傑作という印象を抱いたはずですが、高音の解像度や機能性の向上などM3ではまだ伸びしろがあった部分をM4では実現させています。
最新作ですので、1000Xシリーズをまだ持っていないワイヤレスやノイズキャンセリングを重視してヘッドホンを選びたい人には当然1番にオススメします。
すでにM3を持っている人もM4の進化を感じてもらえれば買替えを考えずにはいられないはずです。