「AAW A3H+」をカスタムで愛用しているので、使用感をレビューしたいと思います。
カスタムIEMを選ぶ際、皆さんは音質・デザイン・価格のうち何を最も重視するでしょうか?
AAWはカスタムIEMの中では比較的価格を抑えやすいメーカーの一つだと個人的には考えています。それに該当するのがこのA3H+で、他にはもう少し安価なA2H+、近い価格帯のFitEar ROOMなども候補に挙がるでしょう。
あまりこういう書き方はよろしくないと感じていますが、それでも率直な感想としては、「価格から想像していた音とは大きく異なり、価格以上の音を鳴らしてくれるイヤホン」ということです。
そんな本製品の音の印象をまとめてみました。
【全体的な傾向】
・ボーカルがしっかり前に出る点が特徴的なリスニング寄りのサウンドです。
・どこかの帯域が突出するといったことが無く、様々な曲調の音源に合うオールラウンダーだと思います。
【アンバランス接続とバランス接続それぞれの印象】
・アンバランス接続では中央寄りにまとまった印象で、ボーカルにフォーカスが当たり、分離感が良いので各楽器の音などが重ならず、それぞれの音が埋もれにくいです。
・一方、バランス接続にすると空間がグッと広がり、ホールで聴いているような空気感・定位の明瞭さが体感できます。
【高域】
・高域はきらびやかで、アタックが強すぎないため刺さる感じはほぼありません。
・派手すぎず、楽曲の雰囲気を盛り上げる程度の丁度よい響きだと感じます。
【中域(ボーカル)】
ボーカルが前に出るチューニングで、特に歌手の息づかいも感じられるような近さを感じ、それが心地良いです。
【低域】
・低域は、個人的には十分過ぎるくらいの量感です。
・タイトで輪郭をしっかり感じることができ、アタック感がはっきりしています。
・ブーミーでドシドシバンバンとといった低域を求める人にはやや物足りなく感じる可能性がありますが、ボーカルやその他と丁度よいバランスで下から支えるような印象です。
個人的に、初めてカスタムIEMを作りたいって人におすすめしたい製品です。色々な曲調の音源に合うので満足度が高いです。
ユニバーサル版もあるのでそちらでも良いかもしれません。是非バランス接続で聴いてみて欲しいです。