高音の質:40
中音の質:35
低音の質:50
細やかさ:50
迫力:50
音場:45
遮音性:40
音漏耐性:40
タイトル通りです。
以前はNDH-20を気に入っていたのですが、装着感に堪えかねて乗換を検討中に本機を試聴して5分で購入しました。
外観は価格なりか、やや安っぽいです。
筐体はプラスチッキーですが、ヒンジや交換可能なパネルの剛性は確かなものを感じます。
パネル交換で半開放と密閉型を選べますが、音像と音場どちらに寄せるかの変化であり周波数特性には影響しないようです。
分厚いイヤパッドとヘッドバンドが側圧や重量を分散してくれて快適に感じます。
バンドはちょっと短いですが、頭の大きい人でも最大まで伸ばせば問題ない程度のサイジングです。
音質は価格比で1.5倍くらい上の機種と張り合えます。
帯域としては間違いなく低域寄りですが、この低音表現は並ぶものが無いほど優秀です。
クラブイベントに出入りするような人なら分かると思いますが、眼底が揺れるような本物のローエンドが聴けます。
ただ盛られているのではなく、ミッドロー~ミッドハイ辺りに被ることなく正確に再生します。
TR808のキックの更に下にシンセベースが重ねてあるようなトラックで、どちらも見事に鳴らし分けるのは感動ものです。
中~高域は暗く大人しいのですが、音量を上げると十分に出てきます。
プロ向け機種であり、本来はデカ目に鳴らしてラージモニターっぽく聴く為のチューニングでしょうね。
トランジェントや定位も優秀で、パーカッション全般や民族楽器の繊細な鳴りを聴き分けたい人には溜まらないでしょう。
プレゼンス帯は淡々としているので、その辺のシュワシュワした空気感を求める人には合いません。
ヘッドフォン好きの間でも、あまり注目されていない機種ですが、この低音は世界中を見渡しても張り合える機種が限られるくらい優秀です。
グランドピアノの左手側、南インドの伝統音楽、腰骨が震えるドリルミュージックなどが好きな人には聴いて欲しいです。