Bluetoothヘッドホンを探しててこちらにたどり着きました。実はこれ以前にBowers&WilkinsのP5を所有していました。どれも今ひとつぴんとこなかったbluetoothヘッドホンの中で、ひときわ音の艶や、迫力が目立ち、デザインも気に入って大枚はたいたのですが、オンイヤーの側圧のきつさにどうにも我慢ができず手放すことに…やっぱかけ心地は、重要ですよね。
さて本機種。実は以前視聴した時にはピンとこなかったのですが、今回聞いてみると、あれ、結構ええやん!てな具合になりました。この価格帯の密閉型としては特筆できるほどこもりが少なく開放的。解像度は高く緻密で、細かい音までしっかり拾える。低域から高域までフラットな感じですが、モニターほど素っ気なくはなく潤いもある。重低音を求めると厳しいですが、そうでなければ、ジャンルを問わずに聴けると思います。購入時はソニーのWH-1000XM2やパナソニックのRP-HD600N、FOCALのListen Wireless、及びBowers&wilkinsのPXが比較対象となりました。ソニーに比べてより引き締まった硬派な音は好みに合います。パナソニックとは僅差でしたが、それよりいくらか開放的であることに加え、ピアノの音がよりリアルに感じました。Focalは緻密さは若干本機より劣るものの、よりこもりが少なく開放的な上に、中音域の迫力がいくらか上で、音の好みだけなら甲乙つけ難かったです。PXの、P5とも共通する独特の艶と力ある中音域はやっぱり気持ちいい!ですが、密閉型らしい圧迫感はあります(値段も頭一つ抜けています…ちなみにB&Wは最新のPXよりひと世代前のP7の方が音もかけ心地も上ではないでしょうか)。本機は、中でも音源そのものの良さを上手く引き出してると感じます。上位機種のDSR9BTも試聴しました。造りは上で、解像度でも上なのかもしれませんが、ずいぶん尖っていて、音的には私はこちらが好みです。DSR9は先進的な技術を使っているようですが、こなれていない印象がありました。
このヘッドホン、なぜ以前はそれほど感心しなかったのか。検証してみると…。以前はスマホからのSBC接続。今回walkmanA40からのaptX HD接続。P5ではコーデックの違いはそれほど大きな違いを生まなかったのですが、このヘッドホンは違うようです。SBCだと潤いがない、味気ない音。aptX、aptX HDと上位のコーデックになるほどに音に艶が出てきます。あまり評判になっていないのは、ここら辺りに理由があるのかも。上位のコーデックが普及していない時に出たので評価がでなかった、つまり、出すのが早すぎたか。
音源の情報を活かした生真面目な音作り。aptX…